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押絵と旅する男

江戸川 乱歩

1929年 · 約17,268字

この話を、私が夢で見たのか、それとも私の一時的狂気の幻影であったのか、いずれにしても、私は夢を見る性質ではないし、……

魚津へ蜃気楼を見に行った帰りの汽車で、「私」は奇妙な男と乗り合わせます。男が大事そうに抱えた押絵には、老人と若い娘が描かれている。その老人は、男の兄だというのです。

乱歩の作品のなかでも、怖さより美しさが勝つ一編です。語り手が聞き、男が語り、その語りのなかにまた別の時間が開く。入れ子になった語りを、話し手ごとに吹き出しで分けて読むと、どこから誰の記憶なのかが見失われずに済みます。

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出典: 青空文庫。著作権の保護期間が満了した作品です。

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